10/11/28

■ Standing Still

Standing_Still.gif
Font : COM4t Fine Regular (Free Font)


P10112794.jpg




「Standing Still」


真夜中には雲が覆っていて、
朝が来るのと同時に
雲が太陽から逃げていくように立ち去って行く。

風が吹く中で、陽の光を待つ。
ここは誰もいない山の中腹だ。
誰の視線も気にする必要はない。

何も無い空に陽の光が一直線にボクの目を突き刺す。
それを黙って佇む。ずっと。
地球が動く様を感じるためには、自分が微動だにしないのがいい。
しばらくすると目線から外れて頭上に行くのがわかる。
その時間の経過を愉しむ。

冬の朝はとても空気が冷たい。
震えが来るのを抑えながら、ただ佇む。ずっと。
体内が寒さで静止していられないことを脳内に指令を出している。
そんなことを思っていると、陽の光が熱を帯びてきた。

動かないことで動いていることを意識する。

Standing Still。ただ佇んでみた。
静止してみるだけで、
状況は常に動いているのが良くわかる。
そしてボクの心も動いていくのが良くわかるんだ。

posted by KATAYAMAC at 05:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | Essay