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SAGAWA ART MUSEUM #01. 100918
琵琶湖にある佐川美術館に行ってきた。
建築について語ると、
たぶん、またまたいい加減で的外れなことを書いてるんだろうけど、
個人的な感想として、「東洋/西洋」について考える建築物だった。
建築や哲学について詳しい方は、「アホやこいつ」的な目で読んでください。。。
専門外の人間が読む建築も面白いんじゃないかと思っている輩なので。
* * *
水の上に浮かぶ大きな切妻屋根が二体。
内部に入ると水庭を囲むようにしてある、縁側を思わせる回廊。
水庭に埋設された地下展示室の樂吉左衞門館を繋ぐ役割としてあるホールでの光の使い方。
その全てが東洋。
でもパルテノン神殿を思わせる柱や水庭の印象。またガラス張りの表層やコンクリート等の素材。
その全てが西洋。
今さらなんだけど、建築基準を考えれば素材に関していえばあたり前の話。
そんなことを思う建築物だった。
* * *
昔に少しだけかじったことがあるんだけど、フランスの哲学者、ジャック・デリダの西欧哲学の解体を訴える「脱構築」の概念を、なんとなくうわべだけ理解し、エドワード・サイードの西洋における東洋趣味「オリエンタリズム」のことも、ぼや〜とフワフワっと理解していた。
「オリエンタリズム」とは「西洋から見た東洋に抱く異国趣味」とWikiに書いてあったので引用しましたが、私はこの建築から真逆の「東洋から見た西洋に抱く異国趣味」を感じた。オリエンタリズムの批判としての意味とは全然違うんだけど、佐川美術館は、基盤(発想)が「東洋」的思想からつくられていると思ったので、そこにパルテノン神殿のような柱や、この建築が覆っている素材全てから来る「西洋」が良い意味でとても異国を感じた。東洋思想の概念を西洋的なモノが薄く覆ってるんだけど、うまく結合しているから違和感はない分、異国を感じてしまう。。。「今さらだけど、西洋って何?」みたいな。
東洋的見地から建った西洋を再確認する作業って今さらなのかな?どうなんでしょ?
まぁ、さておき(笑)、この想いをジャック・デリダ風に言えば、
「脱オリエンタリズム」になるんじゃないかと思って。。。なんてね。
本当のことを言うと、ただ「脱オリエンタリズム」って書きたかっただけなんだ。にゃはは。
なんか良くわからんことを書きましたが、
佐川美術館の印象を総合すると、
とても好きな美術館で、実際に見て体感すると良いですよ。
あと、やっぱり茶室の内部に入らないとね。
予約すると入れるのかな?
:: 佐川美術館
http://www.sagawa-artmuseum.or.jp/
:: 脱構築(Wikipedia)
http://bit.ly/b2Nohd
:: オリエンタリズム(Wikipedia)
http://bit.ly/ckygcT
SAGAWA ART MUSEUM #02~#11