曹全碑 製本
自分の中に或る視点を獲得すると、
今まで何度も出会ってきたものが、
突如、全く新しいものに見える時が来る。
その感覚はこの上なく心地良い。
嬉しさのあまり、この感覚は
自分だけにしか解らないと錯覚する程だ。
何故もっと早くに気付けなかったのだろう。
この曹全碑には、まだ見ぬ宇宙を感じる。
この新しい視点から筆法をペジェ曲線に変換する技を獲得したが、
はたしてこの私にどこまで和文書体化できるかはわからない。
しかし、今頭上に見える地平をこの目で見たい。必ず。
まるで、遠い未来を遥か太古の宇宙から見ている感覚だ。
恐ろしく、果てしなく、果敢なく、そして美しい世界だ。