loudness - Crazy Nights
ボクが若かりし頃は、バンドブーム全盛期。生まれ育った田舎の高校でも、みんながこぞってバンドを結成し、コピーバンドをやっていた。ライブハウスなんてものはなく、気の良いカラオケバーの店主が高校生のために昼間のみ開けてくれてそこでコンサートと名打って、友達を呼んで2・3組のバンドでやってたり、たまに大きなホールでやると聞いて行ったら、老人ホームのちょっと広いホールで、おじいちゃん・おばあちゃんと一緒になって、エレキギターをジャカジャカ弾いてるの聞いたりして、なんともロックとは無縁な雰囲気をかもし出していたりと、今思えばあの頃はみんな粋がっていたケド、「いい時代だったなぁ」と感慨にふけってしまう今日この頃に、この訃報は寂しいものがある。
このバンドを知ったのが、このコピーバンドを組んでるヤツと友達になる前の時だったと思うのだけど(もう20年以上も前の話だから)、そいつから「コレ聞いてみな」的なことを言われて、LPレコードから録音されたカセットテープを渡されたのが、この LOUDNESSの「THUNDER IN THE EAST」だった。当時のボクが聞いていたのはほとんどが邦楽で、アイドル歌謡が主だった耳には強烈な音の集合体で「うわぁ!何これ!」と拒絶反応を示すのだが、なぜかメロディが心地よい。曲が進むにつれ、だんだんドラムの音が胸の奥に響いてくるのが気持ち良く、いつしか泣くようなギターに痺れるような耳になっていた。全曲聞き終わったらまた1曲目から聞きだす。今で言うヘビロテだ。この頃にはまだこんな言葉はなかったように思う。次の日に、そいつのところへ駆け込み「スゲーいい!レコード貸してくれ!」と言って借りて、またこのLPジャケットを目の前にして、レコードプレイヤーからヘビロテで聞きまくっていた。。。
それが今はYouTubeのこの小さなモニターに移し出されたLPジャケットを見ながら、小さなノートブックパソコンを介して聞いているなんて。時代は変わりましたね、樋口さん。。。ボクは音楽的な事は今でもサッパリなので専門的なことは言えませんが、あなたが叩くドラムの音から脳内に移し出される風景が好きでした。もちろん、ギター、ベース、ボーカルが乗っかってのドラムなのですが、この重く襲いかかってくるような重低音は、今聞いても痺れます。。。良い音をあの思春期に聞かせていただき、ありがとうございました。
誤解を恐れずにいうなら、大きなくくりで、今でいうマキシマムザホルモンがメジャーになってヒットチャートを賑わしているのと似ているのかもしれない。あくまで大きなくくりで。。。このバンドにもいい意味で攻めていってほしいと願う。中心に向かって攻める姿は、いつの時代でも美しい。
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昔を振り返るような話が長くなるようじゃなぁ。ヤダねぇ〜。